売り言葉にラブを

コピーライターなんですが、言葉と女心について語りつつ、本やマンガやアニメのことも

関西の最終電車を待つホームは楽しいらしい

仕事でよく東京に来る京都の友達が、東京に来て最終電車を待つホームが静かでびっくりしたと言う。

「そやかて、最終ゆうたらほとんどの人が酔っ払いやで。なんでみんな黙ってられんのん?」「夜の駅でもみんな真面目な顔してサッサと歩いて、朝の通勤と変わらへんやん」と言うのだ。

関西では、一人で電車を待っていても見知らぬ同士、ペチャクチャおしゃべりすると言う。「ウソやん。東京やとキモチ悪がられるで」と言うと、「知らんおっちゃんとかが、なんぞおいしいもんでも食べてきやはったん?とか聞いてきはるで」「うん、桜色のええ顔色になってよろしいなあ、とかな。」とその場にいた関西出身者みんながそうそうと激しく同意していた。

関西では最終電車を待つホームは、それはそれはにぎやかなんだそうだ。まあ、渋谷とか新宿とかは、学生の団体がいるとうるさいこともあるが、他人同士でにぎやかにしゃべると言うのは、東京暮らしが長い私にはにわかに信じがたい光景だ。

しゃべりかけてくるおっちゃんたちは、もちろんナンパなどではない。ただただ、おしゃべりなだけ。酔った風情の話しかけやすそうなおばちゃんがいると、これ幸いと話かけてくるのだろう。そして、話しかけられたおばちゃんも話好き。酔ってなくても関西人は声が大きいので、まあにぎにぎしい感じなるのであろう。楽しそうだ。

その昔、私がまだ若かった頃の関西では、女子だけでいると、男の子がそれはもう条件反射のように必ず「べっぴんさんばっかりやなあ」と声をかけてきた。今でもそうなんだろうか。

わずらわしいときもあるが、カジュアルで明るいあの空気を、無性に吸いたいときがある。次に帰る日が楽しみだなあ。