売り言葉にラブを

コピーライターなんですが、言葉と女心について語りつつ、本やマンガやアニメのことも

幻のみたらし団子

京都は外国から来た観光客でどこもいっぱいである。

今日は、母と弟と三人で父親のお墓まいりに行って来た。うちのお墓は嵯峨野にある。この辺りは辺鄙なので、以前はそんなに外人観光客はいなかったんだが、今日はけっこう見かけた。

お墓からの帰り道、車を出してくれた弟といろいろと話をする。聞くと、この辺はまだ空いているけど嵐山の方に行くと大変な人出だという。清水寺とか伏見稲荷の辺りもすごい混み方。宇治まで人があふれているという。マンションもものすごく売れているそうだ。うーん、観光バブル。

南座の横にみよしやという小さな小さなみたらし団子屋があって、幼い頃よく買ってもらった。私が子どもの頃にお団子を焼いていたおじさんおばさんはもうとっくに引退していて、その息子さんがやっている。あまじょっぱいタレが絡んだ小さな香ばしいお団子は思い出の味だ。

弟に、あのお団子が食べたいなあと話したら、「あそこは今は晩の8時からしか開けはらへん」と言う。

外人の観光客が、小さなお団子なのに1本しか買わず店の前で写真を撮ったりして、不用な混雑がおきるらしい。めんどくさいので、夜遅めに開けることにしたとみよしやのおじさんが言っていたそうだ。そのせいか、ここで写真を撮るな、ここで食べるな、きちんと並べと、すごく厳しくビシバシお店の人に言われるみたいだ。

それでも、開店前から大行列で2時間くらいで売り切れてしまうそうで、幻の団子屋と呼ばれている。

観光が財源の京都なので、観光客の皆さんはとても大切だ。自分もよそに旅行しているときは観光客なわけで、エラそうなことをいう気はぜんぜんない。

しかし、みたらし団子。1本買いはあかん。