売り言葉にラブを

コピーライターなんですが、言葉と女心について語りつつ、本やマンガやアニメのことも

山根会長、乾パンの謎

数々の悪行を白日のもとに晒されている、日本ボクシング連盟の山根 明会長。

まあ、ツッコミどころ満載なのだが、何というか物悲しく哀れを感じるほどに情けないのが、山根会長をお迎えするときのおもてなしリストだ。

www.fnn.jp

乾パン、カンロ飴、森永ミルクキャラメル、落花生などは、大会会場の会長控え室にも、ホテルの部屋にも必要。

ホテルの部屋にはこのほかにも、りんご、ぶどう、バナナ、せんべい詰め合わせ、焼酎やら梅酒、スルメなど、お盆の仏壇?と思わせるような貢物を大量に用意せねばならないようだ。

おもてなしといっても、キャビアドンペリ用意しとけ、みたいなことではなく、哀愁を感じるほどに庶民的である。そこが、よけいに情けない。

いい大人になって、何でこんなにチョコやら飴やらを他人に買ってもらわねばならないんだろう。

カンロ飴が好きなら自分で買って、関西のおばちゃんのようにいつもバッグに入れておき、「あんたもなめるか?」と言ってまわりの人にあげるくらいのことがあってもよかろう。

そして、乾パンが謎である。

この人は今78歳ということで、終戦の年が5歳か6歳。食べたい盛りにひもじい思いをし、戦後の焼け跡の中で乾パンに命を救われたことでもあったのだろうか。

たとえば、飢えで道端に座り込んでいたところに、帰還兵にもらったひとかけらの乾パンに涙した経験があるとか。それはそれで、感動秘話がありそうなんだが、それなら反対に、その思いを被災地に乾パンを寄付するとかの善行に向けてほしいものだ。

ほかにも、森永ミルクキャラメルや飴、チョコレートと、戦後の焼け跡の中、庶民に手が出なかったお菓子の甘い味を今だに求めてやまない、飢えへのトラウマみたいなものを強烈に感じる。

とにかく、山根一家は全員今すぐ日本のボクシング会から手を引き、その上で山根会長には、なぜ必ず乾パンが必要なのかを記者会見で明らかにしてほしい。

教えて、会長。