売り言葉にラブを

コピーライターなんですが、言葉と女心について語りつつ、本やマンガやアニメのことも

高校球児のピチユニに思う、青春と流行

ネットのニュースで見たのだが、

高校球児の間でピチピチのユニフォーム、

ピチユニが流行しているという。

あんなにガタイがいいのに、

「SS」か「S」を着るらしい。

理由は様々だと思うが、

「尻や太ももの筋肉を

見せた方がカッコいい」のだそうだ。

日々の辛い練習と

筋力トレーニングで鍛えたカラダ、

大いに見せつけてくれて結構。

大学野球ではゆったりしたユニフォームの

選手が多くなるらしく、

高校野球ならではのトレンドだとか。

青春じゃないか!

自意識と美意識のカオスから生まれる

高校生の流行に大きな意味などない。

私が高校3年生のときも

奇妙な流行があった。

ええ、ええ、昔のことですよ。

1年ほど前、朝ドラでもやっていた

神戸の有名子ども服専門ブランド、

ファミリアのセーターを着て学校に行くのが

爆発的に流行ったのだ。理由はわからない。

ファミリアには子ども服しか

置いてないが、12歳用なら着れる。

それこそピチピチで。

紺色の丸首で袖に人形の刺繍が施してある。

私が通っていた高校は制服だったが、

紺色のセーターなので

校則ギリギリOK。京都の一部の

私立の女子校のみでの流行なので、

同年代でも知らない人が多いと思う。

小学生がピアノの発表会ではくような

フリルが満載のファミリアのハイソックスも

流行していた。当時のファミリアは、

女子高生で押すな押すなの大盛況。

ハイソックスなんか、取り合い。しかも、

スカート丈もどんどん短くなっていった。

まだ、ヤンキー文化が残っていたが、

オシャレ系の女子高生はみんなミニ。

とことん流行に身をゆだねる私は、

もちろんミニですよ。

裁ちバサミでグサグサと

スカートを切る私を見て、母親が

あんた気でも狂ったんか?と

驚いて止めようとしたが

うるさいなあ流行ってんねんと

母の手を振りほどき、

校内で最も短いと言われる

スカート丈としたものである。

しかし、想像してほしい、

子ども用のセータに超ミニスカート、

フリル満載のハイソックスという

珍妙なスタイルを。

当時インスタがなくて、

ほんとうによかった。奇天烈な服装の

証拠の写真は1枚もなく、今では、

あんたのスカートはほんまに短かったな、

ソックスのフリルもすごかった、と

友の心に、あの頃の心温まる

思い出として残るだけである。